高野山参拝

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今秋、晴れの一日、和歌山県にある世界遺産「高野山」に参拝しました。弘法大師空海が平安初期、およそ1200年前に開いた真言仏教の一大聖地です。時空を超えた一泊旅行になりました。

大阪市の南海電鉄なんば駅で、高野山までの往復乗車券と南海りんかいバス高野山内フリー乗車券がセットになった高野山・世界遺産きっぷ(3080円)を購入。このきっぷには、高野山の各種施設割引券も付いていました。
快速急行でなんばから極楽橋へ向かい、極楽橋で高野山ケーブルに乗り換え、高野山に到着。標高は約900メートル。沿線の山々の紅葉を眺めながらの2時間弱の行程でした。

早速、りんかいバスに乗り、まず弘法大師の御廟がある「奥之院」へ向かいました。大師入定の地であり、御廟では今も弘法大師が瞑想を続けていると伝えられています。
弘法大師は、真言密教を中国から日本に伝えた真言宗の開祖です。帰国後、鎮護国家と済世利民の祈りの道場として、さらに修行者のための修禅の道場として、高野山を開いたとされます。

奥の院前でバスを下り、一の橋から御廟まで約2キロの参道を歩きました。樹齢数百年もある大杉が林立し、苔むした大小さまざまな墓が多数連なっていました。
辺りには張り詰めた空気が漂い、心洗われるような気になったのは、やはり聖地とされる所以でしょうか。墓碑には名だたる戦国武将の名前も刻まれており、高野山信仰の長く、篤い歴史が伝わってきました。

参道沿いに立つ、司馬遼太郎の「高野山管見」を抜粋した文学碑が目に留まりました。この中で、司馬は高野山を「宗教都市」と記し、「まことに、高野山は日本国のさまざまな都鄙(とひ)のなかで、唯一ともいえる異域ではないか」と表しています。

その後、高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」や、弘法大師が創建した真言密教の根本道場「壇上伽藍」を巡りました。金剛峯寺では、国内最大級の石庭「蟠龍庭」に感心し、以前NHK番組で取り上げていた、日本画家千住博さんの障屏画「断崖図」「瀧図」も思いがけず見ることができました。

高野山から戻った大阪。日本で最も高いビル「あべのハルカス」に初めて立ち寄りました。高さ300メートルの超高層複合商業ビルです。
ハルカスの名称は、古語の「晴るかす」に由来しているとか。人の心を晴れ晴れとさせるという意味が込められているようです。展望台からの眺めはそんな気分にさせてくれるでしょう。こんなに高いビルを建てられる最新の技術力にただただ驚くばかりです。

あべのハルカスを地上から仰ぎ見つつ、数百年の時を経て、天に向かって高く高く伸びてきた高野山の大杉の姿がふと蘇りました。自然物と人工物の違いはあれ、どちらも気持ちが高まる体験でした。
そして、高野山の壇上伽藍に配置された堂塔の建築技術もまた、近現代の高層建築の源流なのではと思うと、双方、縁がないわけではありません。時空はつながっている気がしたのです。

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