2024年元日、北陸地方を襲った能登半島地震から1週間が経ちました。かけがえのない命を巡る震災報道が続いています。
被害が最も大きかった石川県。珠洲市では倒壊した家から90代女性が124時間ぶりに救出されました。埋もれたがれきの下に体が入る隙間があったこと、その状況下で雨水を口にできたことで生き延びられたのではないかと記事で読みました。
七尾市の病院では、地震から10時間後、1人の女児が産声を上げました。出産したのは、里帰り中に陣痛が始まった30代女性。道路が寸断した中、車で病院へ向かいました。誕生したわが子を見つめ「こんな大変な時でも赤ちゃんは生まれてこられるんですね」。産婦人科病棟が被災したものの、覚悟を決めて妊婦を受け入れた医師は同じ気持ちで「神様ありがとう」と心の中でつぶやいたそうです。
つながった命がある一方で、多くの命が奪われました。穴水町にある妻の実家が倒壊し、妻と子ども4人の家族全員を失った50代男性の悲嘆は計り知れません。男性は、一足先に帰省した家族と元日に合流し、調理師の息子が作ったおせちを一緒に食べるはずでした。「生と死の境界線って何なんですかね」。涙ながらに絞り出された言葉が胸を突きます。
羽田空港で翌2日に起きた日航と海保の航空機衝突事故では、日航機の乗客乗員379人全員が奇跡的に脱出して助かりましたが、能登半島地震の支援任務に当たっていた海保機の5人が犠牲になりました。
過去の災害や事故でもそうであったように、何が生死を分けるのか、男性の重い重い問いの答えが、私には見つかりそうにありません。ただただ命の尊さに思いを致すばかりです。
亡くなられた人たちのご冥福をお祈りします。


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