高市旋風

異例づくしの衆院選は慌ただしく終わった。結果、高市政権は確かに有権者の信任を得た。政権誕生以来続く高い支持率がそのまま自民党の獲得議席数に反映された格好だ。その陰で急ごしらえになった新党中道は、通常国会冒頭解散を仕掛けた高市首相の戦略に終始翻弄されたまま、対抗勢力としての存在感を示せず埋没した。

いずれにしても、選挙で勝つことを優先した重大な決断だったのだろう。ただ、それは選挙の常であって大義がない、国民生活のことを考えていないといった批判は、解散が首相の専権事項という現状ではあまり意味がないと思う。要は、誰を選ぶか、どの党に託すかは有権者しだいだから。民主主義は機能している。

とはいえ、与野党の対決構図が大きく変わった割りに、本来の政権選択の選挙にはなり得ず、重要政策を巡る与野党の論戦は、有権者に十分な判断材料を提示することなく空虚に響き、真冬だからではあるまいに短期集中決戦らしい熱気に欠けた。いや、今回に限らないことかもしれないが‥

折しも審判の日、日本列島に降り積もった雪は、次なる展開へ何かを暗示しているのかもしれない。大きく様変わりする世界情勢にあって、高市政権の下で再始動する国政は課題山積だ。新しいキャンバスに描かれる未来が、有権者の期待通り明るいものであってほしいと願いたい。

そうでなければ、雪深い中、投票所に出掛けた足元不自由な高齢者らの苦労は報われない。高市首相には強いリーダーシップの一方で、議論を避けず、発言にも慎重さを求めたい。

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